耐震等級とは?等級は高い方がいいの?/Web住宅展示場
2021/07/29
耐震等級とは?
家を建てたり、購入する際、必ず話題に上るのが「耐震性」「耐震化」です。
耐震とは、地「震」に「耐」えるための住まいの性能であり、地震大国である日本においては『50年に一度にくる!』大地震への備えでもあるのです。
一般的な家づくりの条件では、地震に対する強さを重視される方が多いのですが、一方で、地震の際の強さが、建築にどう作用するかは、一般消費者にわかりにくかった状況が長く続きました。
その反省から、良質な住宅を安心して取得し居住できるよう、一目でわかる住宅性能の表示基準として示されたのが「耐震等級(倒壊等防止、損傷防止)」です。
【耐震等級1】
(建築基準法で定められている最低限の耐震性能を満たす水準) いわゆる「新耐震基準」。
・数百年に一度程度の地震(震度6強から7程度=阪神・淡路大震災や2016年4月に発生した熊本地震クラスの揺れ)に対しても倒壊や崩壊しない
・数十年に一度発生する地震(震度5程度)は住宅が損傷しない程度
※建築基準法ギリギリに設定されている場合には、震度6~7程度の地震に対して損傷を受ける可能性がありますのでご注意ください。
気を付けたいのは、震度6~7の地震で「倒壊・崩壊しない」の一文です。
これは「倒壊はしないが、一定の損傷を受けることは許容している」という意味なのです。
住宅が倒壊すれば人命にかかわる問題になりますから、基準自体は正しいのですが、その後で補修や、損傷の程度によっては建て替えが必要になる可能性があることは知っておきましょう。
【耐震等級2】
耐震等級1の、1.25倍の地震に耐えられる性能・耐震強度の水準です。
「長期優良住宅」では、耐震等級2以上が認定の条件とされています。
また災害時の避難所として指定される学校などの公共施設は、耐震等級2以上の強度を持つことが必須です。
【耐震等級3】
等級3は、耐震等級1の1.5倍の地震力に耐えられるだけの性能・耐震強度水準です。
住宅性能表示制度で定められた耐震性の中でも最も高いレベルであり、一度大きな地震を受けてもダメージが少ないため、地震後も住み続けられ、大きな余震が来ても、より安全です。
災害時の救護活動・災害復興の拠点となる消防署・警察署は、多くが耐震等級3で建設されています。
震度7の揺れが、立て続けに2回起こった熊本地震では、1度目は耐えたが2度目の地震で倒壊した住宅も多数あった中、
等級3の住宅は2度の震度7に耐えていたことが、専門家の調査によって明らかになっています。
耐震等級は家を建てる人が決める
法律上は等級1、すなわち建築基準法を守ればよいので、等級2、3はあくまで任意の基準です。
年々、耐震等級3の割合は増えていますが、分譲住宅やマンションの場合、ハウスメーカーや工務店、デベロッパーが事前に耐震等級を決めてつくるのが一般的。
注文住宅では、メーカーや工務店が自社の基準や仕様を事前に定めていることもありますが、家を建てる方の希望に応じて設計してくれるケースもあります。
等級が高ければいい訳でない
しかし、必ずしも耐震等級が高い方がいい訳ではないので要注意です。
なぜなら、揺れの大きさによっては等級が低い方が倒壊しない場合があるからです。
強い揺れと弱い揺れでは振動する速度が違います。
それを理解した上で、メーカーや工務店としっかり話し合って、耐震等級を考えることをお勧めします。
最後に
いかがでしたか?
あまり聞きなれない言葉だと、不安になりますよね。
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